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飲酒運転事故と罰則について

事業用自動車運転者による飲酒運転の状況

平成20年から平成29年までの10年間の飲酒運転による事故件数は下記表の通りです。
平成24年までは減少傾向となっていますが、それ以降は増減を繰り返しており、減少傾向が鈍化しています。
10年が経過しても未だに飲酒運転ゼロは厳しい状況です。
平成29年6月には「事業用自動車総合安全プラン2020」が公表され、再度「飲酒運転ゼロ」を目標に掲げられています。

事業用自動車運転者の飲酒運転による事故件数

0 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29
バス 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0
ハイヤー・タクシー 18 14 14 8 7 11 7 4 6 4
トラック 80 69 56 55 39 40 42 49 48 41
全業態 99 84 71 64 46 51 49 53 54 45

※事業用自動車事故調査委員会 事業用自動車事故調査報告書(令和元年7月26日)より抜粋


また本年5月23日には、飲酒を伴う事業用トラックの事故が今年に入り、既に10件発生していることを踏まえて、国土交通省から事業用自動車の運転者に対する飲酒運転の防止等法令遵守の徹底について、各関係協会に対してより一層の周知徹底を図るように要請が出されました。
しかしながら、その後も事業用トラックによる飲酒事故は減ることはなく、本年8月5日までに18件の事故が発生しています。

そもそも運送業界はドライバーに対し運転前のアルコールチェックが義務付けられており、飲酒運転は避けられるはずなのですがなぜこのようなことが起こるのでしょうか。
事故を起こした事業所では、遠隔での休息中や点呼後の乗務中に飲酒が行われていたという話もあります。

飲酒運転ゼロを達成するには、点呼時のアルコールチェックだけではなく、乗務中のアルコールチェックなどが必要となる時代が来るかもしれません。

飲酒運転の罰則規定(2019年10月時点)

一口に飲酒運転といっても、2つに分類されている事はご存知でしょうか。それが「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」です。
この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

酒気帯び運転は「呼気中にアルコール濃度が道路交通法における基準値の0.15mg/Lを超えている状態で運転をしていた場合」の違反になります。
さらに酒気帯び運転の中でも2段階に分かれており、呼気のアルコール値が「0.15mg/L以上0.25mg/L未満」と「0.25mg/L以上」の状態があり、たくさん飲酒している後者の方がもちろん罰則は重くなります。
それならば0.15mg/L未満なら大丈夫なのかと言うと、そういうわけではありません。
基準値の0.15mg/L未満でもアルコールが原因で正常に運転が出来ない状態とみなされた場合、酒酔い運転とされることがあります。
加えて運送事業の場合、運転者に対して点呼時に「酒気帯びの有無」を確認することが義務付けられていますが、この酒気帯びの状態はアルコール濃度が0.15mg/L未満であるか否かを問わないものとなっています。
つまり、運転者のアルコール濃度が微量でも検知された時は、運行管理者はその運転者に乗務をさせてはいけないということになります。

運転者に対する罰則

0 アルコール濃度 違反点数 免許証 罰則
酒気帯び運転 0.15mg/ℓ以上かつ0.25未満 13点 免許停止 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
酒気帯び運転 0.25mg/ℓ以上 25点 免許取り消し
(欠格期間2年)
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
酒酔い運転 0 35点 免許取り消し
(欠格期間3年)
5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

※「全日本トラック協会-飲酒運転防止対策マニュアル」より抜粋

雇用している運転者が飲酒運転をした場合、その事業所にも罰則があります。
酒酔い・飲酒運転があった場合、初違反なら100日車の車両使用停止、再違反なら200日車の車両使用停止となります。
加えて事業者が飲酒運転を下命・容認していた場合や指導監督義務に違反した場合は、該当日数の事業停止処分を受けます。

事業者に対する行政処分

0 行政処分
事業者が飲酒運転等を下命・容認した場合 14日間の事業停止
飲酒運転等を伴う重大事故があり事業者が指導監督義務に違反していた場合 7日間の事業停止
飲酒運転等に関わる道路交通法通知等があり事業者が指導監督義務に違反していた場合 3日間の事業停止
酒酔い・酒気帯び乗務があった場合 初違反:100日車の車両使用停止
再違反:200日車の車両使用停止

※「全日本トラック協会-飲酒運転防止対策マニュアル」より抜粋